アドラーの心理学
前の記事にも書きましたが、NLPとアドラーの心理学のつながりが面白くて本を買ってしまいました!!
- 作者: 岩井俊憲
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2015/06/12
- メディア: Kindle版
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ということで今回は本のまとめと感想がメインです!
本を読む前にNLPや少しばかしの心理学的ことを知っておいたり理解しておくととても楽しく読めました!
NLPに近い内容はここ↓を!!
caramelpudding.hatenablog.com
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まず、初めにアドラーの心理学自体は聞いたことがあったのですが、「目的のための感情使用」とか「勇気づけ」という言葉に、興味をなくしていました。なんとなくうそっぱちっぽいし、ただの自己啓発で科学的でないなと思っていたからです。
ただ、読むきっかけとなったのは、アドラーの心理学の中に「人は現実を思い込みや価値観経験を通して意味づけし理解する」という科学的な論述をしていたのを知ったからです。
ちなみにアドラーはこんな人
アドラーの心理学の5つの理論
大雑把なくくりにすると、アドラーの心理学には次の5つがあります。
- 人生は自分が主人公(自己決定性)
- 人の行動には目的がある(目的論)
- 人は心も体も結び付いたひとつの存在
- 誰もが自分だけのメガネを通してものを見ている(認知論)
- すべての行動には相手役がいる(対人関係論)
こんな感じです。この中で好きなのは、「自己決定性」と「認知論」です。
認知論
これは「誰もが自分だけのメガネを通してものを見ている」ということです。
同じ場所に足を運んでも居心地がいいと思う人もいれば、悪いと思う人もいます。
このように「人間は自分流の主観的な意味づけを通してしか物事を把握できない」という考え方を認知論といいます。
つまり、物事に対して自分の好きなようにポジティブに解釈して生きていいとも考えることができます!
ここで、その人特有の物の見方・考え方・価値観のことを「私的論理(プライベート・ロジック)」といいます。
私的論理の中でも特にゆがんだ発想をして自分自身も生きにくく、周囲との間でも摩擦を生じてしまうような考えを「ベイシック・ミステイクス」といいます。これには次の5つがあり、人は皆、ピンチに陥った時にこの誤りに支配されがちになります。
- 決めつけ
可能性に過ぎないものを自分勝手気に決めつけてしまうこと。
あの人は私のことを嫌いに違いない
- 誇張
物事を拡大して大げさにとらえてしまうこと。
周りはみんないつも、私のすべてを否定する
- 見落とし
ある部分だけを切り取って、大事な側面を見落とすこと。
(うまくいった部分もあったのに)全部失った
- 過度の一般化
何か一部うまくいかないことがあると別のこともうまくいかないと思い込むこと。
どれもこれもだめだ!
- 誤った価値観
自分が無価値で「自分には生きる価値がない」などと自滅的にとらえること。
失業した私は生きていても仕方ない
ゆがんだ思い込みから抜け出すには...
ゆがんだ思い込みから抜け出すには3つ方法があります。
- 「本当にそうなの?」と疑う
本当にそうなのかを疑い、証拠はあるのかを探してみる。
- 「あ、またやってしまっているな」と自覚する
ベイシック・ミステイクスに陥りそうになったら、「またやってしまっている!」と気づく癖をつける。
- 「こうすればどうだろう?」と建設的に考える
自滅的な方向に考えが及びそうになったら、「どうすれば抜け出せる」「どうすればいい方に向かう」と建設的な方に思いを巡らせる。考えないのも一つの手と考えてみる。
勇気づけ
この勇気づけという表現ですが、あらわしていることは「困難を克服する活力を与えること」です。与える相手は自分だったり他人だったりします。
上記のことができるようにすることと捉えてもいいと思います。
ここで本の中で「勇気がある人」と「ない人」について書かれていて面白かったので少し載せます!
勇気がある人
- 自立心がある
- 自分の能力を信じている
- 自分の欠点や弱さを客観的に認めている
- 失敗や挫折を学習・成長の機会と捉えている
- 将来を明るくとらえている
- 自分と他者の違いを認めている
- 他者と協力的
- 自分の感情をコントロールできる
勇気のない人
- 依存的
- 自分自身を無力だと感じている
- 自分の欠点や弱さを人のせいにしている
- 失敗や挫折を致命的だと考える
- 将来に悲観的
- 自分と他者の違いを恐れている
- 他者に対して競争的・回避的
- 自分の感情がコントロールできない
勇気づける人
- 尊敬と信頼で動機付ける
- 楽観的(プラス思考)
- 目的志向
- 大局を見る
- 加点主義
- ヨイ出しをする
- プロセスを重視する
- 人格を重視する
- 周囲との協力を重視する
- 聞き上手
- 失敗を受容できる
勇気をくじく人
- 恐怖で動機づける
- 悲観的(マイナス思考)
- 原因思考
- 細部にこだわる
- 減点主義
- ダメ出しをする
- 結果を重視する
- 人格を軽視する
- 人との競争を重視
- 聞き下手
こんな感じです。現実を見てしっかりしている人ほどなってしまったり、ある特定の環境になればなるほどそうなるのかもしれません。
特に競争が激しいとされる世界や強さが必要な世界はそうなのかもしれませんね。
怒り
本の中で面白いことが書いてました!
怒りは二次感情。
劣等感の根底には、不安、寂しさ、悲しみ、支配、心配などの感情が潜んでいる。これらを一次感情という。これらが満たされないとき二次感情を使って表現する。怒りがわいたら底にある感情を伝えよう
たとえば...
「また遅刻をしたのか、何度同じことを言ったらわかるんだ! いいかげんにしろ」
この怒りの根底にある感情は?
- 注意しても繰り返すことへの「落胆」
- 「上司として自分が注意されるかも・・」という「不安」
- なかなかひとりだちできない部下への「心配」
このように怒りの底にはいろいろな一次感情が潜んでいます。なので根柢の一次感情を伝えると
「〇〇くん、詩行15分前には出社するように前回も伝えたけれど、今日もまた遅刻してがっかりしてしまったよ。せっかくいい面もあるのに、同じことを繰り返してしまうと信頼も失うし、君のこの先が心配になってしまうよ」
こういわれると確かに嫌な気分にはならない!!
ここで、劣等感についても考えてみたいです。
自分の場合は、他人と無意識に比べ劣等感を感じてしまい、そのうちそれがあふれ出て悪い方向に流れてしまいます。
ただ、劣等感の中には、周りから取り残される「不安」だったり、自分が必要とされてないと思う「寂しさ」「恐怖」だったりがあります。しかし、同時にしなければという「責任感」だったりがあるのもたしかです。なので、うまく悪い一時的感情を認めてあげたりして消化し、いい感情を前に出すこともできると思いました。
まとめ
まとめと言いつつこの量はまとめれないです>
ただ、本の中でも家族や友人との人間関係の章ではなく自分自身にフォーカスした章を要約しました。要約と言っても自分が好きなところ、共感・理解できるところをメインにしました。