パワークェッション

今回は「パワークェッション」についてです。これを使えば、さまざまな心理状態をコントロールできます!
参考にしている本は、「こころのウイルス」です。


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パワークェッションとは、 p257

まずはじめに心理学で、私たちの認識をいかに制限し歪めるかという問題について考えよう。人間は自分の感覚器官が感知する無数の刺激のすべてに注意を払うことはできず、そのうちのほんの一部にだけ意識を向けている。では、意識の中の対象を決定する要素は何か?
私たちはどうやって、経験したさまざまな感覚の中から、重要なものとそうでないものを選り分けているのだろうか?

1つ目として、私たちが何に注意を向けるかを決定するのは、私たちに快と苦痛をもたらす「核となる価値」である。もし私が独身で、結婚することに価値を置いているなら、周囲の人々の中から美しい女性に関心を払うだろう。自分の核となる価値が安心感や安全なら、自分を危険にさらす状況や人物に対して過敏になるはずである。

2つ目は、価値の他に、自分の経験を評価し意味づける基準が、「自分自身への問いかけ」である。たとえば私は、魅力的な女性を目にしたとき、次のように考えるだろう。

  • 「彼女、独身かな、それとも結婚指輪をしているかな」
  • 「彼女、何歳なんだろう?」
  • 「僕のタイプかな」
  • 「恥ずかしがらずに彼女とデートの約束を取り付けるにはどうすればいいかな」

これらはいずれも「自分への問いかけ」だ。
トニー・ロビンスが開発した「自分の力を引き出すための自問自答」(Enpowering Self Question)というテクニックは、<こころのウイルス>を治療し、再統合するのに役立つ。人間はいつでも、物事を評価するために自問自答を繰り返している。その中には自分の力を引き出してくれる質問もあれば、中立的でただ情報を導くだけの質問もあるし、自分のやる気や活力を奪ってしまう質問もある。

自己診断17 こころの黒板を消す p259

1.自分が過去に冒した失敗のことを思い出してみよう。そのせいで恥をかいたりして、もう同じ目には遭いたくないと思っている体験がいい。
2.その失敗について、次のように自問自答してみよう

  • 「なぜほかでもない私があんなめにあったんだろう?」
  • 「なぜ私はあんなバカだったんだろ?」
  • 「なぜ自分はあんなへまをやらかしたんだろう?」

3.その時の自分がどんな気分かを確かめる。
4. こころの黒板から、感じたことを一切消し去ろう。

人間の頭脳は、ある面ではコンピュータに似ている。いったん投げかけられた質問には、それがたとえ意味のない質問であっても、何ならかの答えを返すように設計されているのである。たとえば、<自己診断17>の最初の質問のように、「なぜ」という言葉で始まる自問自答のほとんどは、本人のやる気や活力を奪ってしまう。この質問には合理的な解答は存在しないが、脳は記憶の中からその答えを探しつづけ、やがては、「それは、あなたが、いつもヘマばかりをしているからだ」という結論に至る。2番目も3番目もネガティブな前提条件が入っていることに注意しよう。それは、「自分はバカだ」とか「ヘマばかりをしている」という前提を受け入れない限り、これらの質問には答えることはできないのだ。

自己診断18 過去の失敗を再構築する p260

1.<自己診断17>で使った過去の失敗について思い出そう。
2.その失敗について次のように自問自答してみよう

  • 「私はその失敗からどんなことを学び、今の自分の糧にしているだろうか?」もし何も思いつかなければ、次のように考えてみよう。
  • 「もしその気になれば、どんなことを学べただろう?」
  • 「その失敗談で、面白く滑稽だったのは何か?」
  • 「その失敗で、何にか自分を誇りに思えるような心境の変化が起きただろうか? そうした変化のうち、特に何が自分を誇らしい気分にしてくれるのだろう? その変化によって、今、自分はどんな気持ちになっただろうか?

3.ふたたび自分がどんな気分か確かめる。

ウイルスの治療12 「パワークェッション」 p261

ここでは、ネガティブとか恐怖に対して有効な手法である。パワークェッションについて紹介します。パワークェッションについては面白いのでそれだけでまた記事にします!

1.自分の力を引き出すような前提を含んだ質問を、10個リストアップしよう。たとえば次のような質問がいい。

  • 今の生活で、私はどんなことにドキドキ感を感じているのだろう ?
  • 誰が私をあいしてくれているんだろう? 私は誰を愛しているだろう?
  • 今の生活でほこりに思えることは何だろう?
  • 今の生活で満足していることは何だろう?
  • 今の私は、幸せになるために何を学んでいるのだろう?
  • 今までの私が体験したことはすべて、自分の人生の目標を達成するのに、どんなふうに役立っているだろうか?

自分にとって大切そうな質問は何でもリストアップしよう。これらの質問の答えを知りたいと正直に思えば、あなたの脳は、あなたを幸せにしてくれる解答を導き出すはずだ。

2.毎朝起きた時、上のリストから2つ選んで自分に質問してみよう。浮かんできた答えから、さらに2つ以上の質問を引き出す。たとえば、「今の生活で、満足していることは何だろう?」という質問を選んだ場合は、さらに次のような質問を続ける。

  • それの何が、私を心地よくしてくれるのだろう?
  • それによって、私はどんな気分になっただろう?

3.2番目の質問の答えについてもステップ2のプログラムを繰り返す。ふたたび、自分がどんな気分か確かめる。

4.この自己診断を3週間繰り返して、自分の生活(特に毎朝の気分)がどう変わったかを確かめてみよう!


次にネガティブな状態に対するパワークェッションについてである。

ウイルス治療14 ネガティブな状態に対するパワークェッション p334

ネガティブな感情が生まれてきたときには好奇心を持って自分自身に問いかけてみよう。

1.「今私が感じているのは、本当に~(怒り・傷つき・悲しみなど)だろうか? まだ気づいていない、もっと重要な感情があるのではないか?」
2.「この感情の裏にはるメッセージは何だろう? 無意識は、この感情で私に何を伝えようとしているんだろう?」
3.「この感情、この状況にふさわしい内容だろうか?」
名前も知らないドライバーが自分に侮辱のポーズをしたからといって、それを暴力沙汰にするのは適切な対応とは言えないだろう。一方、誰かがあなたに対して露骨に無礼な態度をとってきたなら、あなたも普段よりjはっきりと自分の怒りを表現するべきなのかもしれない。






参考文献

こころのウイルス